祈りの回廊、成田山

年間1000万人以上が訪れる成田山新勝寺。 歌舞伎の市川團十郎家とも縁が深く、江戸時代から庶民の信仰を集めてきた。 広大な境内には、重要文化財の建造物が建ち並び、護摩焚きの炎が揺らめく。 参道に漂う鰻を焼く香ばしい匂いは、参拝客への最高のもてなしだ。

Naritasan Shinshoji Temple
多くの参拝客で賑わう成田山新勝寺。

海と生きる房総の暮らし

三方を海に囲まれた千葉県は、海の恵みとともに生きてきた。 特に黒潮が流れる南房総は、冬でも花が咲き乱れる温暖な気候。 新鮮なアジやイワシを叩いて味噌と和えた郷土料理「なめろう」は、漁師たちの知恵の結晶。 水平線に沈む夕日を眺めながら、海の鼓動に耳を傾ける時間は、至福のひとときだ。

Coastline of Chiba
太平洋の波が打ち寄せる、雄大な九十九里浜。

里山を走る黄色い列車

房総半島の内陸部、里山の風景の中をトコトコと走る「いすみ鉄道」。 春には沿線に菜の花が一斉に咲き誇り、黄色い絨毯の上を列車が滑るように進む。 その牧歌的な風景は、どこか懐かしく、見る人の心を穏やかにしてくれる。 「何もない」がある場所。それが房総の里山の魅力だ。

Isumi Railway and Nanohana
菜の花畑を駆け抜ける、いすみ鉄道。

夢と魔法の王国

浦安の埋立地に広がる、巨大なエンターテインメント空間。 そこは、徹底して作り込まれた「夢」の世界だ。 一歩足を踏み入れれば、現実の憂鬱は消え去り、子供の頃に憧れた物語の主人公になれる。 この場所が持つ「幸福感(ハピネス)」もまた、現代日本が誇る文化の一つと言えるだろう。