龍馬が見た海、桂浜
月の名所としても知られる桂浜。 小高い丘の上には、和服姿にブーツを履き、懐に手を入れた坂本龍馬の巨大な銅像が立っている。 彼が見つめる先は、はるか太平洋の彼方。 激動の幕末期、日本を「洗濯」しようと奔走した革命児の視線は、今もなお未来を見据えているようだ。 打ち寄せる荒波の音を聞きながら、その志に想いを馳せる。
奇跡の清流、仁淀川と四万十川
高知には、日本を代表する二つの清流がある。 「最後の清流」と呼ばれる四万十川は、欄干のない沈下橋が特徴的だ。 増水時には川に沈むように設計された橋は、自然に逆らわず、共生する人々の知恵の結晶である。 一方、「仁淀ブルー」で知られる仁淀川は、その圧倒的な透明度で見る者を魅了する。 底まで透けて見えるエメラルドグリーンの水面は、言葉を失う美しさだ。
豪快!土佐の食文化
高知の食といえば、なんといっても「カツオのたたき」だ。 新鮮なカツオを藁(わら)の炎で一気に炙り、厚切りにして塩やニンニクで豪快に食べる。 口の中に広がる香ばしさと旨みは、酒好き(いごっそう)が多い高知ならではの味。 また、日曜市などの街路市では、田舎寿司や芋天など、素朴で温かい郷土の味がずらりと並び、地元の人々との会話も弾む。