アルプスの懐に抱かれて

長野は「日本の屋根」の名にふさわしい。 北・中央・南、3つのアルプスが連なり、その壮大な稜線は見る者を圧倒する。 中でも上高地は、特別名勝・特別天然記念物に指定されるほどの美しさ。 梓川の清流と焼岳の噴煙、そして河童橋から望む穂高連峰。 空気そのものが、ここではご馳走だ。

Kamikochi
神が降り立つ地、上高地の梓川。

漆黒の国宝、松本城

北アルプスを背景に、黒と白のコントラストが際立つ松本城。 戦国時代のまま現存する五重六階の天守は、見る角度によって荒々しくも、優美にも見える。 「烏城(からすじょう)」の異名を持つこの城は、400年の風雪に耐え、今も松本の街を見守り続けている。

Matsumoto Castle
国宝・松本城の威風堂々たる姿。

神話の森、戸隠

天照大神が隠れた岩戸が飛来したという伝説が残る戸隠。 奥社へと続く樹齢400年を超える杉並木は、一歩足を踏み入れれば空気が変わるほどの霊気に満ちている。 参拝の後は、日本三大そばの一つ「戸隠そば」を。 冷たい水で締められた蕎麦は、喉越しが良く、香りが高い。