白と黒のコントラスト、倉敷と岡山
倉敷美観地区は、江戸時代の天領として栄えた商人の町だ。 柳並木が揺れる倉敷川沿いに、白壁となまこ壁の蔵屋敷が立ち並ぶ風景は、まるで時代劇の世界。 一方、岡山城は「烏城(うじょう)」と呼ばれる真っ黒な外観が特徴的だ。 その隣には、日本三名園の一つである後楽園が広がり、歴代藩主が愛した静寂の空間が今も守られている。 白の倉敷、黒の岡山。二つの歴史都市が、岡山の文化に深みを与えている。
世界が注目する「JAPAN BLUE」
児島地区は、国産ジーンズ発祥の地として世界的に知られる。 かつて綿花栽培が盛んだったこの地で培われた繊維技術は、今や「岡山デニム」としてルイ・ヴィトンやグッチなどのハイブランドも採用するほどの品質を誇る。 「ジーンズストリート」には、こだわりの職人が営むショップが軒を連ね、自分だけの一本を求めるデニムファンが世界中から訪れる。
瀬戸内の多島美とアート
「晴れの国」と呼ばれるほど、年間を通じて晴天率が高い岡山県。 瀬戸内海に浮かぶ大小様々な島々は、穏やかな波と相まって絵画のような風景を作り出している。 近年では、直島や豊島への玄関口(宇野港)としても注目を集めており、現代アートと里山の風景が融合した新しい旅のスタイルが定着しつつある。