夜の静寂、倉敷美観地区

倉敷美観地区は、江戸時代の天領として栄えた商人の町だ。 昼間の賑わいが引いた後、運河沿いの柳がライトアップされる黄昏時こそが、この街の真骨頂である。 白壁の蔵屋敷と、水面に揺れる温かな光。 ゆっくりと進む川舟の櫂の音だけが響く静寂の中、訪れる人はタイムスリップしたような錯覚に陥る。 ここには、日本人が忘れていた「情緒」が色濃く残っている。

Romantic night view of Kurashiki Canal
水面に映るガス灯の明かり。夜の倉敷は、息をのむほど幻想的だ。

大名庭園の粋、後楽園

日本三名園の一つに数えられる後楽園は、歴代藩主の「やすらぎの場」として造られた。 広大な芝生の緑と、曲水の美しさ。 そして背景にそびえる岡山城(烏城)の黒い天守が、絶妙なコントラストを描き出す。 ミシュラン・グリーンガイドでも三ッ星を獲得したこの庭園は、四季折々の表情を見せながら、計算し尽くされた空間美で訪れる人を魅了する。

Okayama Korakuen Garden with Okayama Castle
芝生の緑と烏城の黒。計算された借景が織りなす大名庭園の美学。

世界が恋する「JAPAN BLUE」

瀬戸大橋の足元に位置する児島地区は、国産ジーンズ発祥の地、「デニムの聖地」だ。 かつて綿花栽培が盛んだったこの地で培われた染織技術は、世界最高峰の品質を生み出した。 職人の手によって染め上げられた深いインディゴブルーは、「JAPAN BLUE」として海外のハイブランドからも熱い視線を浴びている。 使い込むほどに身体に馴染み、色落ちさえも歴史となる。 それは、着る人と共に育つきものだ。

Craftsmanship of Okayama Denim
職人の手が紡ぎ出す、世界最高峰のインディゴブルー。