魂を揺さぶる「阿波おどり」
「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々」。 毎年8月、徳島の街はこのフレーズと共に熱狂の渦に包まれる。 400年の歴史を持つ阿波おどりは、単なる盆踊りではない。 鉦(かね)や太鼓の二拍子のリズムが身体の奥底に響き渡り、編み笠から覗く踊り手たちの真剣な眼差しが観客を魅了する。 そのエネルギーは街全体を巨大な祝祭空間へと変え、訪れる人々の魂を解放する。
世界最大級、鳴門の渦潮
鳴門海峡は、瀬戸内海と紀伊水道の干満差が生み出す「世界三大潮流」の一つだ。 時速20kmにも達する激流がぶつかり合い、最大で直径20mもの巨大な渦が巻く。 観潮船から間近で見れば、その轟音と水しぶきは恐怖を感じるほどの迫力だ。 それは単なる自然現象ではなく、月と地球の引力が奏でる壮大なドラマである。
平家伝説が残る秘境、祖谷渓
徳島県の奥深く、険しい山々に囲まれた祖谷(いや)渓は、日本三大秘境の一つ。 かつて源平合戦に敗れた平家の落人たちが、隠れるように住んだ伝説の地だ。 深い谷底にはエメラルドグリーンの川が流れ、シラクチカズラで編まれた「かずら橋」が霧の中に浮かぶ。 一歩踏み出すたびにギシギシと揺れる橋の上で、歴史の悲哀と静寂なロマンを感じずにはいられない。