魂の再生、熊野の滝
熊野古道の最終目的地の一つ、那智山。 ここに落ちる「那智の滝」は、一段の滝としては日本一の落差を誇る。 轟音と共に垂直に落下する白水は、古来より神そのものとして崇められてきた。 青岸渡寺の朱色の三重塔と、原生林の緑、そして滝の白。 この神仏習合の風景を目にした瞬間、人々は自然の圧倒的な力にひれ伏し、魂が洗われるのを感じるのだ。
天空の宗教都市、高野山
標高800mの山上盆地に広がる高野山。 1200年前、弘法大師空海が開いたこの真言密教の聖地は、今も117の寺院が密集する宗教都市だ。 樹齢数百年の杉並木が続く奥之院への参道は、苔むした石塔が並び、この世とあの世の境界線のように静寂に包まれている。 木漏れ日が差し込む朝霧の中を歩けば、ここがただの観光地ではなく、今もなお空海が瞑想を続ける「生きた聖地」であることを実感するだろう。
黒潮の恵み、生マグロ
和歌山県は、黒潮が運んでくる海の恵みの宝庫だ。 特に勝浦漁港は、延縄漁法による生マグロの水揚げ日本一を誇る。 冷凍されずに水揚げされたマグロは、ねっとりとした食感と濃厚な旨みが特徴だ。 市場での解体ショーは圧巻の迫力。 職人の鮮やかな包丁さばきによって切り出されたルビー色の身は、まさに海の宝石と言えるだろう。